【覚書】ほんとにキワキワの差でしたね。ブエルタのスプリントステージで、こんな接戦が見られるとは思っていなかったです。実は、今年のグランツールのなかで、個人的にいちばん白熱している気がしております。優勝したスティバルは、膝の手術から復帰して、つい先週までエネコ・ツアー2013を走っていたのですね。そこで総合優勝して、ちょっと疲れを残しつつ、好調のままブエルタに参戦というわけです。
CW本誌にある「エネコツアーでステージ2勝、あと少しで3勝」というのは、ステージ2位のことです。サイクリングアーカイブスのZdeněk Štybarから、エネコツアーでの1位と2位での成績をひっぱっておきます。
- 第3ステージ 1位
- 第6ステージ 2位
- 第7ステージ 1位
ということで、本日のオマケ翻訳はチーム公式リリースのほうのスティバルのコメント。レース公式と重複気味だったので、本誌のほうでは割愛しております。
ステージ優勝のゼネク・スティバル(チェコ、オメガファーマ・クイックステップ)
自分にとっても、チーム全員にとってもとても素晴らしい結果になった。昨日のトニ・マルティン(ドイツ)の激闘のあと、チーム全員が彼のことを誇らしく思った。彼はチームの士気も多いに高めてくれた。彼のおかげで、みんながステージを真剣に狙うようになった。
100kmを過ぎた後にチームの監督に「最後の上りで誰かがアタックするなら、ぼくもアタックするつもりだ。アタックがなかったら、ジャンニ[ジャンニ・メールスマン(ベルギー)]かアンディ[アンドリュー・フェン(イギリス)]のスプリントのために先行したい」と告げた。これはぼくにとってチャンスだし、チームの誰もがスプリントの準備のために牽かなくても済む良い状態になると思った。
最後の10kmは自分に適したテクニカルなコースで、集団も捕まえにくそうなコースになることも知っていた。シナリオとしては完璧だった。スプリントを開始したタイミングだけど、あの場所で以前にラップされたことがあるので、アタックすべき場所だとわかっていた。実際には、後ろから集団が迫ってきていたので、あまりうまくスプリントできなかった。勝てるのであれば、1センチ差か1ミリ差かは関係ない。でも、世界チャンピオンを相手にして勝利するなんて、そうそうあることではない。だから、本当にうれしい。今日の勝利はチーム全員に、とくにトニ・マルティンに捧げたい。昨日は、彼やチームにとっては本当に辛かった。だけど、今晩はこの勝利をチーム全員で分かち合って祝うつもりだ。
エネコツアーのときからずっと好調だった。でも、正直、ブエルタの序盤のいくつかのステージはかなり厳しかった。エネコツアーの疲労は完全に抜けきってはいない。それでもかまわない。今日の調子も良かったし、結果を出せた。再び勝利できたことで、今後のブエルタとシーズンの残りのレースについて、大きな自信を持つことができた。