2013/09/03

【翻訳】ブエルタ・ア・エスパーニャ2013 第10ステージ 選手コメント[cyclowired]

http://www.cyclowired.jp/?q=node/115994



【覚書】史上最高齢でのグランツールのステージ2勝目……と書くと、なんだかおじいちゃんっぽいのですが、41歳にしてブエルタの山岳で2勝目ですよ。本日コメントの注目はやはりクリス・ホーナー。意外に大雑把な性格なようで、昨日のコースについても「ポポヴィッチの後について下って、最後に登る(大意)」とおっしゃっています。というか、覚えていないみたいです。ものすごく鷹揚ですね。原因は、次のうちどちらでしょうか?
  1. 沖縄生まれだから
  2. おじいちゃんだから

ユキヤもけっこうぶっつけ本番で挑むタイプのようで、おもしろいので、ここの答えは「1」を期待したいところですね。

さて、もうひとりの注目株はピノですよ。「このレースではスペイン人は○○して、イタリア人は○○して、(フランス人)のぼくは○○」という素晴らしい三段オチがあります。それからツールでの不調がトラウマになったのか、総合8位を死守するとは言わない心がけも素晴らしいです。このネガティブさは、いいキャラ立ちといえます。

さて、オマケ翻訳はチーム公式のほうのクリス・ホーナーのコメント。ちょっと長すぎたのと、内容が重複気味だったのでCW本誌ではピックアップしませんでした。ただ、こちらのコメントのほうが「ちょっとだけのリードなら、ニーバリたち3人にお見合いさせたまま逃げ切れるという作戦」ということがわかりやすく書いてあります。老獪な戦術でしたね。素晴らしい。


ステージ優勝・総合1位・山岳賞・複合賞のクリストファー・ホーナー(アメリカ、レディオシャック・レオパード)

モビスターが最初の区間でしっかり仕事をしていた。ニーバリ(イタリア、アスタナ)が激しいアタックをしたおかげで、選手の数が4人に絞られた。バルベルデ(スペイン、モビスター)が厳しそうなのがわかったので、もがいて先行するなら今しかないと自分に言い聞かせた。少しくらいの差だったら、他の選手たちは後方で牽制し合って、あまりハードに追ってくることはないだろうと考えた。だから、それほど強く加速しなかったが、スピードが乗ってきた段階で維持していた。仮に少しの差ができたら、最後までずっとその差を維持する速度で走り続けられるだろうとは思っていた。

(水曜日の第11ステージの)タイムトライアルの後には、この総合ジャージを持っているとは思えない——タイムトライアルはぼくの専門でもないし、ニーバリはタイムトライアルを得意とする選手だ。現段階では少しだけタイム差に余裕があるけど、おそらくニーバリは、タイムトライアル前なら、このくらいのタイム差をぼくに(ハンデとして)与えてもいいと考えていて、あまり心配はしてないはずだ。僅差を保つことができていれば、その次の山岳ステージがおそらく今年のブエルタの趨勢を決めることになる。最後の登りでは、どのトップ選手も必ず単独になっている。そこでは、つねに駆け引きが行なわれることになる。

今日はとても難しい登りだった。勾配も急でハードで、誰もまったく牽引されなかった。だから、グループで走っても、単独で走っても関係なかった。どちらでも消耗度合いは同じだった。自分にとっては、後ろのほうでお互いに戦術的に駆け引きしてくれたことが功を奏した。パワー・メーターを見て、ずっと98%になるように、絶対に100%にならないようなラインを取って走った。

今朝のチーム・ミーティングでは、今日の山について話し合った。自分としては一度も見たことがないと思っていた。だけど、2006年か2007年に1度だけ経験があることを思い出した。今後は次の山岳へ向けて北上することになる。その山岳のすべてを知らない可能性もある。でも、もしかしたらすべてを知っているかもしれない。

今回のタイムトライアルのコースが、ぼく向けなのかがわからない。だけど、タイムトライアルで良い結果を出したのが数年前なので、現状のままマイヨロホをキープできるとは思わない。ぼくは小柄だし、クライマーで、タイムトライアルでは時々しか良い結果を出せない。おそらく2日後にはまた手放すことになるだろう。

今日はファビアン・カンチェラーラ(スイス)のアシストが素晴らしかった。チーム全員のアシストもまた信じられないくらい良かった。彼らはしっかり、ぼくのために働いてくれた。これ以上の幸せはない。今日は再び、グランツールでステージ優勝した最高年齢の選手になれた。マイヨロホを獲得したことへのプレッシャーは感じていない。でも、マイヨロホを獲得すると、ステージが終わった後にプレス陣に対して対応が増えてしまい、休みたくても自分の時間がなくなってしまう。だけど、明日は休息日だ。しっかり快復できると思う。仮にタイムトライアルでマイヨロホを失うことになっても、その後の山岳ステージで戦って再び取り戻したい。

コメント出典
http://www.radioshackleopardtrek.com/news/horner-seeing-red-second-time



zenback