シャトーヌフ・デュ・パプ〜モンターニュ・ド・リュールの175キロ区間となった第5ステージ。山岳のゴールを制したリッチー・ポルト(オーストラリア、スカイプロサイクリング)が、総合1位も獲得した。アンドリュー・タランスキー(アメリカ、ガーミン・シャープ)は総合1位から転落したが、新人賞はキープ。
●ステージ優勝・総合1位:リッチー・ポルト(オーストラリア、スカイプロサイクリング)
——今日の勝利でチームスカイのチームワークに報いることができた?
スカイはいつも時計のように正確に機能する。だからチームメイト全員に全幅の信頼を置いている。とくにシャビエルやロペスガルシア、シウトソウ、彼らのことは忘れつもりはない。彼らはすばらしい才能を持っている。完璧に信頼している。多いに感謝したい。
——このレースで総合リーダーであることは、普通のプレッシャーとは異なる?
まさに。ぼくはブラドレー(ウィギンズ)、そしてクリス(フルーム)のもとでもスカイの一員としてアシストしてきた。さらにサクソバンク時代はアルベルト・コンタドールのアシストもした。彼らからは多くのことを学んだ。受けるプレッシャーはやはりちがう。それに3年前のこのレースを思い返すと、とてもイヤなことしか思い浮かばない。でも、今は、この大会でで受けているプレッシャーをうれしく思う。パリ〜ニースで1勝できた。これで自分なりの証を手に入れた。これがずっと欲しかった。
——イヤな思い出とは?
チームバスに戻ったときに、チーム・マネージャーにプロ選手としては重すぎると言われたことだ。そう言われて良い気分ではなかった。あと、向かい風と、昨年調子が上がってきたときに落車したことだ。来年はきっと良い気分でここに来ると思う。
——グランツールの総合優勝候補になることを目指している?
今はこのチームでウィギンズとフルームのアシストとして走ることに満足している。今年はまだ自分が次の段階に移れるとは充分に思えない。来年はまだわからない。ジロ次第の面もある。ぼくはジロが好きで、ネオプロのときにマリアローザを獲得した。あれはぼくにとってもいい思い出だ。そのおかげで、ステップアップを考えたり、プレッシャーを軽減できたり、グランツールで総合成績を狙えるという自信につながっている。
——タランスキーの戦術には驚いた?
彼にはまったくチームメイトがいなかった。でも、ぼくにはシフトソフとロペスガルシアの2人が、前でトレインを組んで牽いてくれた。たぶん興奮していたからだと思うのだけど、マイヨ・ジョーヌのアタックを目撃するのは妙な気分だった。でも、タランスキーの実力は認めている。この数日間はすごかった。戦術について、あれこれ言うつもりはない。でも、ぼくには効果があった。後続の選手たちが牽制しあっていたから。
——自分のキャリアが制限されていると感じたことは?
スカイに入るときにデイヴ・ブレイスフォード監督とゆっくり話し合ったのので、この問題はクリアになっている。ぼくはウィギンズとフルームをずっとアシストするつもりだし、着実にそうしてきた。ウィギンズと、そして今はフルームのためにアシストするのは、まったく問題にならない。
——エズ峠に自信は?
TTは苦手じゃない。それにエズ峠は、ぼくの裏庭みたいなものだ。明日は、かなりトリッキーなステージになるだろう。ぼくたちのチームは優秀だ。冷静で落ち着いた選手たちばかりだ。言い過ぎだと思う? TTは楽しみにしている——と言っておきたい。
——自分が新世代の一員だという自覚は?
衛兵が交替するようなものだ。ティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシングチーム)やタランスキーがいる。ぼくはそんなに若くないよ。でも、今はカナダ人が、そしてオーストラリア人や英国人がグランツールに勝つ時代だ。世代の問題ではなく、文化が大きく動いている。今はオーストラリア人が脚光を浴びているエキサイティングが時代だ。
——今シーズンは他のレースでエースを務める予定は?
パリ〜ニースだけだ。ぼくのシーズンの予定は、少しクリス・フルームに似ている。すぐにアシストに戻ることになる。自分の役割を楽しむつもりだ。
コメント出典
http://www.letour.fr/paris-nice/2013/us/stage-2/news/int/viviani-the-important-thing-was-the-jersey.html
レース雑感:土曜日は所用のため更新できませんでした。健闘やむなく総合首位から転落してしまった。しかし、山岳にアシストなしで集中砲火を浴びつつも、この位置で留まっているのはすごい。同時にスカイの層の厚さには驚きます。
- パリ〜ニース2013 第5ステージリザルト
- ステージ優勝:リッチー・ポルト(オーストラリア、スカイプロサイクリング)
- 総合1位:リッチー・ポルト(オーストラリア、スカイプロサイクリング)24h26′08''
- 総合2位:アンドリュー・タランスキー(アメリカ、ガーミン・シャープ)+ 00' 32''
- 総合3位:リエーヴェ・ヴェストラ(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM)+ 00' 42''
- ポイント賞:アンドリュー・タランスキー(アメリカ、ガーミン・シャープ)
- 山岳賞:ヨハン・チョップ(スイス、IAMサイクリング)
- 新人賞:アンドリュー・タランスキー(アメリカ、ガーミン・シャープ)
- チーム総合:カチューシャ
- ステージ124位/総合--位:別府史之
▼本日の「いいのかそれで」:リッチー WCS C260ステム WET RD 31.8mm 90mm