2014/06/16
タランスキー「総合優勝は極上の栄誉」/【翻訳】クリテリウム・ドゥ・ドーフィネ2014 第8ステージ 選手コメント
【雑感】まさかの大逆転でタランスキーの総合優勝となりました。フルームは第6ステージの落車が尾を引いていて、精彩を欠くどころか、非常に苦しそうでした。コンタドールは総合優勝にそこまでこだわりはなくて、フルームをチェックするほうを主眼に置いていたような走りでしたね。フルームが調子が悪くても、アシストがしっかりステージ優勝をとってしまうところが、チームスカイの強さなんでしょうね。
優勝したタランスキーは漁夫の利的な印象も強いかもですが、ツールでも総合トップ10に入るほどの実力者。いつ総合優勝してもおかしくなかった選手です。トラブルであれども優勝できるチャンスがあるときに、それを掴むことができる位置にいたことだけでも、その強さの証明といえます。コメントでは、なかなか栄誉を掴めない不遇さを少し語っております。実直なひとだなあという印象を受けました。
あと、やはりフルームは心配ですね。あそこまで苦しそうな顔は初めて見ました。擦過傷がひどくてうまく眠れずに疲労が取れないないのだろうとは思いますが、あの痛がりかたはもしかしたら骨もやってしまったのではないかと危惧してしまいます。しっかりツールまでに回復してほしいですが、万が一の場合、ウィギンズがエースとして登場する可能性もゼロではないかもしれません。
ともあれ、ツール前哨戦のひとつ、ドーフィネが閉幕しました。しっかり調整してきたコンタドールと、前年覇者フルームの復調して、ベストバウトを繰り広げることを祈りながら、ツール・ド・スイスを見ることにします :)
●ステージ優勝のミケル・ニエベ(スペイン、チームスカイ)
「フルームをアシストするつもりだった」
今日はハードなステージだった。序盤から高速なペースだった。チームとしてはクリス・フルームをアシストするつもりだったけど、フルームは落車の影響から充分に快復できず、とても苦しんでいた。それで自分がステージ優勝を勝ち取るチャンスを選択した。おかげでほっとしている。
出典:http://www.letour.fr/criterium-du-dauphine/2014/us/stage-8/news/int/mikel-nieve-171-we-were-hoping-to-help-froome-187.html
●総合優勝のアンドリュー・タランスキー(アメリカ、ガーミン・シャープ)
「ドーフィネの総合優勝は極上の栄誉」
こんな結果になるなんて予想すらしていなかった。とくに今日のステージは、どの選手たちもステージ優勝を狙う最後のチャンスだったから。アタックする選手がいたので、ライダー・ヘジダル(カナダ)とぼくで彼らを追った。ステージ終盤になって、かなりのタイム差があるとわかったけど、総合優勝を狙おうとは思ってもいなかった。ひたすら自分のペースで走ることに集中した。
フィニッシュラインを超えて、テレビの画面を見た瞬間に自分が総合優勝したことを理解した。ドーフィネの総合優勝は極上の栄誉だ。自分のキャリアのなかでも最上級に位置する勝利だし、これ以上に活躍するようにがんばりたい。ぼくやぼくの周囲の人々も、いつの日かこういう偉業を達成できるだろうとずっと信じてきた。しかし、この結果を出すまでの日々は長かった。この勝利は、今までぼくや家族が犠牲にしてきたすべてのものに充分に見合うものだ。ぼくが自転車競技に注いだ情熱への見返りだ。これまで自転車に乗ってきた不運な日々のすべてを補なってあまり余るだけの素晴らしい瞬間だった。
出典:http://www.letour.fr/criterium-du-dauphine/2014/us/stage-8/news/int/andrew-talansky-171-it-s-an-absolute-honour-to-win-the-dauphine-187.html
●山岳賞のアレッサンドロ・デマルキ(イタリア、キャノンデール)
「自分に新たな情熱を見つけた」
この山岳賞はチームで勝ち取ったものだ。今日はずっと疲れを感じていたので、前に上がることができなかった。それで、クリスティアン・コレン(スロベニア)が逃げ集団に入って、ポイントを潰してくれた。この山岳賞の水玉ジャージを獲得できて、望外な喜びを感じている。こういった感情は今まで経験したことのないものだ。このドーフィネで、このようなリザルトになって、自分に新たな情熱が生まれたことを発見した。もう一度、山岳賞を獲得したいと思った。それがツール・ド・フランスなら最高だ。このジャージが、フランスのファンにとって、とても大切なものであることを実感している。
出典:http://www.letour.fr/criterium-du-dauphine/2014/us/stage-8/news/int/alessandro-de-marchi-171-i-ve-discovered-a-new-passion-187.html
●チーム総合優勝を喜ぶヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)
「チーム総合優勝は意義がある」
アスタナにとって、チーム総合優勝の獲得は大いに意義がある。チームメイトたち全員の調子が良かったことになるからだ。だけど、今日に限っては、ぼく個人が苦しんでしまったけど。運試しをしたつもりだったけど、これだけのハイレベルな1週間の最終日とあって、エネルギーがまったく残ってなかった。
ツール・ド・フランスの調整としてはちょうどいい途中経過にあると思う。7月5日までは、まだまだ日数がある。今年のツールはかなりハードになるだろう。とくに最後の2週間は。だから、そのときにベストな状態にあるようにしたいと思う。
出典:http://www.letour.fr/criterium-du-dauphine/2014/us/stage-8/news/int/vincenzo-nibali-171-the-team-classification-is-important-for-astana-187.html
●総合2位のアルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)
「満足。まったく落胆していない」
(今日の結果には)まったく落胆はしていない。同時に今日の走りにとても満足している。力強く走れたと思う。タイム差をキープするのは難しいことはわかっていたけど、今日の自分の成果は勝利よりも価値がある。アンドリュー・タランスキーの総合優勝には驚いていない。タランスキーはとても優秀な選手だし、ライダー・ヘジダルを始めとする強力なチームメイトたちのアシストもあった。
今晩は美味しいピザを食べて、しっかり休息をとる予定だ。その後で最後の山岳トレーニングキャンプに入る。ツール・ド・フランスが始まる7月5日にはベストな状態を見せられると思う。
出典:http://www.letour.fr/criterium-du-dauphine/2014/us/stage-8/news/int/alberto-contador-171-i-m-very-happy-not-disappointed-at-all-187.html